「TikTokで広告を活用したい」
「TikTokでの効果的な広告の方法は?」
全世界で10億人以上が利用している動画に特化した配信アプリ「TikTok」では、複数の種類の広告を出すことができます。
今回は、TikTokでの広告について、広告を出すメリットや広告を出す方法、どのようにして広告用の動画を制作するか、広告の運用方法などについて解説します。
TikTokで広告を出そうとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。
TikTok広告の種類
TikTokで出せる広告には、主に以下の5種類があります。
- 起動画面広告
- インフィード広告
- 運用型広告
- ハッシュタグチャレンジ
- ブランドエフェクト
それぞれの特徴や、メリットとデメリットについて解説していきます。
起動画面広告
TikTokアプリを起動した際に出る画面に表示するタイプの広告です。動画広告だけでなく、静止画でも掲載が可能です。
起動画面広告は、TopViewとも呼ばれます。
静止画であれば3秒間、または静止画と無音動画の組み合わせで5秒間、表示させることができます。
起動画面広告のメリットとして、アプリを開いてすぐに画面へ表示されるため、最大550万のリーチが望め、数多くのTikTokユーザーに見てもらうことができる点が挙げられるでしょう。
ただし、1日(24時間)1社限定かつ、価格も500万円〜600万円程度と高額なことがデメリットだといえます。
インフィード広告
インフィード広告は、フィード、つまりタイムラインの間に挟まる形で表示される広告です。
タイムラインを見るためにスクロールすることで表示され、広告感が薄れることから、高いユーザーエンゲージメント率を維持しやすい傾向があります。
インフィード広告にも種類があり、以下の3種類が用意されています。
- OnedayMax
- Reach&Frequency
- BrandAuction
それぞれの種類によって、広告費用も約40万円〜450万円と幅があり、予算に合わせた導入ができます。
OnedayMax
TikTokのおすすめ(レコメンド)の4つめの投稿へ、最大60秒の動画広告を表示させます。
TikTokでは多くのユーザーがおすすめ(レコメンド)機能を利用しており、想定インプレッション数も約600万とかなりの数が期待できる広告方法といえるでしょう。
ただし、費用が高額で、1日300万円ほどかかります。
Reach&Frequency
事前に配信シミュレーションやインプレッション単価を予測できるキャンペーン配信に向く広告スタイルです。
リーチさせる視聴者や、ユーザーへ広告を表示する回数を配信前に決定できます。
費用相場は約50万円と、そのほかの広告と比較して導入しやすい金額で設定されている点がメリットだといえるでしょう。
BrandAuction
広告で用いる動画や予算の改善を繰り返すことで、広告の効果を最大化させるインフィード広告かつ運用型の広告タイプです。
定額で利用し始めることができ、入札価格を競う形式が取られていますが、最低価格が月42万円からと、導入しやすい金額で設定されています。
運用型広告
運用型広告は、自身で広告を運用するタイプの広告です。
運用型広告は、メリットとして予算が抑えられるという点が挙げられますが、デメリットとして、広告を運用する知識が必要な点に注意が必要です。
効果的な広告とするためには、ターゲット設定などについて学ぶことをおすすめします。
BrandAuction
インフィード広告での説明と同様ですが、運用していくことで広告の最大化を図る広告タイプです。
ターゲットなど、さまざまな項目について設定を行い、調整していくことで運用します。
ハッシュタグチャレンジ
ユーザーを巻き込むタイプの広告です。
ユーザーにハッシュタグを使ってもらい、拡散を狙います。インフィード広告と比べて、2倍以上のエンゲージメントが期待できますが、費用相場は1,000万円からと非常に高額です。
ハッシュタグチャレンジは、TikTokと依頼する企業が打ち合わせなどをして行う広告のため、導入ハードルは高いでしょう。しかし、特徴的なフィルターや動きで広くTikTokユーザーへ広がるメリットがあります。
ブランドエフェクト
ブランドエフェクトは、企業が独自のフィルターなどを提供して、ユーザー自身に自社のクリエイティブを使用してもらうことで、購買やサービスの利用へ繋げる広告のタイプです。
パッケージやロゴといった商品そのものに関連するビジュアルや、リップカラーを体験できるかのようなフィルターなどの提供で、ユーザーに楽しみながら興味を持ってもらうことができます。
TikTokに広告を出すメリット
TikTokで広告を出すメリットとして、主に以下の点が挙げられます。
- 若年層の集客が期待できる
- 視聴者に受け入れてもらいやすい
- 実際の行動につながりやすい
それぞれのメリットについて、紹介します。
若年層の集客が期待できる
TikTokは若年層がメインユーザーであり、ユーザーの中でも、10代の女性と20代の男性が最も利用しています。
2022年のデータでは、日本国内のユーザー数は1,420万人おり、全世界で見れば、月間10億人のアクティブユーザーが存在します。
全世界であっても24歳以下のユーザーがほとんどだといえるでしょう。
参考:LINEは停滞、TikTok急伸 コロナ禍3年でSNSに選別の波
「2021年に活用を始めないと乗り遅れる」電通天野氏に聞くTikTok活用の今
視聴者に受け入れてもらいやすい
TikTok広告は、そのほかの広告と大きく異なる特徴として、通常のユーザーの投稿と差が少なく、コンテンツの1種として楽しんでもらいやすいという点があります。
また、TikTokではスワイプすることで、すぐに広告をスキップすることができるため、視聴者の広告視聴のストレスが軽いといえるでしょう。
さらに、TikTokはUGC(User Generated Content:ユーザーが作成したコンテンツ)が作られやすいSNSです。
企業主導の広告ではなく、ユーザー個人の投稿によって商品などが拡散されることで、より共感性の高い伝播が起こります。TikTok広告は視聴者にとって受け入れやすい形態であるといって過言ではありません。
実際の行動につながりやすい
TikTokの広告では、公式サイトだけでなく、アプリサイトや商品ページへの誘導が可能です。
2021年の日経トレンディでは「TikTok売れ」が1位のキーワードになっており、TikTok広告が売上に直結した商品やサービスがいくつもあったことが示されているでしょう。
実際に、コンビニなどで購入できるお菓子から自動車まで、幅広い価格帯の商品が宣伝されており、実際の購買に結びつけています。
実際の購買行動への繋がりやすさが大きなメリットだといえます。
参考:21年ヒット商品1位は「TikTok売れ」 動画で消費を動かす
TikTokに広告を出す方法
実際にTikTokに広告を出す場合の具体的な方法についてご紹介します。
ステップに沿って進めるだけで、簡単に広告が出せることも、TikTokの魅力だといえるでしょう。
- ステップ1:TikTokビジネスアカウントを開設する
- ステップ2:広告キャンペーンの情報を設定する
- ステップ3:広告用のTikTok動画を撮影・編集する
それぞれのステップについて解説します。
ステップ1:TikTokビジネスアカウントを開設する
まずは、TikTokのビジネスアカウントを開設します。
「TikTok for Business」から、メールアドレスまたは電話番号を入力して、登録を行います。
連絡先の登録後、企業名や業界などの企業の情報を入力すると、登録は完了です。
登録後、広告を出すための広告主審査を受けましょう。
会社の公式サイトURLのほか、住所、課税情報などの必要情報について入力を行います。
ステップ2:広告キャンペーンの情報を設定する
TikTokで広告を出すには、キャンペーンの情報を設定する必要があります。
キャンペーンの目的を、以下の3つから選択します。
- ブランド認知
- 購買意向
- コンバージョン
多くのオーディエンスへ認知されたい場合は「ブランド認知」、自社のアプリDLや商品紹介などの動画の視聴へ繋げたい場合は「購買意向」、実際のサービス利用や購買、サイトへ誘導するには「コンバージョン」を選びましょう。
その後、キャンペーン名の登録、広告セットの作成を行い、広告の配信先(TikTok、BuzzVideo、Pangle)を決定します。
広告セットでは、広告で使用する素材登録、ターゲティング、予算を決定します。
ダイナミック広告を利用すれば、自社の素材を利用して、AIが自動で広告を作成してくれるため便利です。
ステップ3:広告用のTikTok動画を撮影・編集する
TikTokの広告で利用できる静止画や動画は、拡張子やサイズが決まっているため、作成段階から気をつけるようにしましょう。
また、TikTokの広告では、広告の種類によって、流すことのできる時間が異なります。
自社で作成する場合は、入稿規定を守って動画を作成しましょう。
入稿規定は以下の通りです。
起動画面広告
静止画 | 動画+静止画 | |
データの形式 | jpeg/png/jpg | 静止画:jpeg/png/jpg 動画:mp4/.mov/.mpeg/.avi |
データサイズ | 最大500KB | 最大500MB |
解像度 | 特に制限なし 推奨解像度:720×1280px/640×640px/1280×720px | |
アスペクト比 | 9:16/1:1/16:9 | |
動画の長さ | なし | 5〜60秒 |
注意するポイント | 動画の音声はなし |
インフィード広告
動画の形式 | .mp4/.mov/.mpeg/.3gp/.avi |
動画のデータサイズ | 最大500MB |
動画の解像度 | 540×960px/640×640px/960×540px以上必須。 |
アスペクト比 | 9:16/1:1/16:9 |
動画の長さ | 動画の長さは5~60秒 (9〜15秒の短い動画推奨) |
TikTok広告用の動画を制作するポイント
TikTok広告用の動画は、ポイントに気をつけて制作することでより効果的なクリエイティブになります。
以下のポイントに注意して、企画と制作を進めましょう。
- 広告感が薄く楽しめるコンテンツにする
- はじめの1〜2秒で惹きつける
- トレンドを押さえて制作する
- 音源に合った動画にする
それぞれについて解説していきます。
広告感が薄く楽しめるコンテンツにする
TikTok広告はフィード(タイムライン)の中に出したり、起動画面に表示したりするため、SNSを楽しみたいユーザーにとって邪魔にならないコンテンツであることが重要です。
明確に広告であることが分かるような動画であれば、視聴してもらえる可能性が下がってしまうともいえるでしょう。
また、動画コンテンツは、ユーザーが真似できるような内容であると、親近感もあり、ユーザーが真似したコンテンツを作成してくれるかもしれません。
はじめの1〜2秒で惹きつける
はじめの数秒がつまらなければ、最後まで視聴されず、スキップされてしまう恐れがあります。
しっかり最後まで見てもらうためにも、はじめにインパクトを与えて、興味を持ってもらえるようにしましょう。
オチが気になるような構成にすると見てもらいやすいですよ。
トレンドを押さえて制作する
TikTokのメインユーザー層である若者は、流行に敏感で、流行りに乗ろうとする傾向が強いです。
そのため、ダンス動画など、一度火がつくと一気に拡散されていく可能性があります。
また、流行に乗って制作されたものは、流行を追っている人の目に入りやすいといえるでしょう。
動画の内容や使用する音源は、TikTokでトレンドになっているものを利用すると、拡散されやすさがアップします。
音源に合った動画にする
TikTokの動画は音源がついているものがほとんどで、人気の動画は特に音源とマッチしています。
音楽のリズムや展開に合わせた動画コンテンツを制作することが大切です。
人気の動画を見て、動画の構成を参考にしてみると良いでしょう。
TikTok広告の運用に成功するためのコツ
TikTok広告を出しただけでは、効果の最大値を得ることは難しいかもしれません。
運用に成功するためには、押さえるべきコツが2つあります。
- ターゲットを明確化する
- いいね!の獲得を狙う
2つのコツを押さえて、確実な広告の効果を狙いましょう。
ターゲットを明確化する
TikTokの運用型の広告では、ターゲットを設定することが可能です。
ターゲット設定は、4つのカテゴリについて詳細に決めることができます。
- ユーザー属性
- ユーザーリスト
- 興味関心やユーザーの行動
- デバイス
ユーザー属性
ユーザー属性はその名の通り、ユーザーの基本情報をもとにターゲティングを行います。
年齢、性別、住まいの地域、言語を設定でき、年齢については7種類も用意されているため、細かくターゲットを絞ってアプローチすることができます。
ユーザーリスト
ユーザーリストは、カスタムオーディエンスと類似オーディエンスの2種類が用意されています。
オーディエンスリストを作成してリスト内のユーザーへ広告を打つ場合、または、作成したカスタムオーディエンスを参考にして類似ユーザーへ広告を打つ場合に有効な設定です。
興味関心やユーザーの行動
ユーザーがアプリ内でどのようなジャンルに興味関心があるのか、どういった動作をしているかについて、TikTokにはデータがあるため、それらを利用した広告を打つことができます。
選択した興味関心カテゴリーに分類されたユーザーへ広告を表示が可能です。
デバイス
ユーザーの使用しているデバイスを設定することも可能です。
iOSやAndroidといった違いから、デバイスのモデルや通信環境など、さまざまな条件について詳細に設定できます。
いいね!の獲得を狙う
一定時間の間に「いいね!」を多く獲得すると、フォローされていないユーザーに対して、「おすすめ動画」として表示される機能がTikTokにはあります。
しかし、どれくらいの数をいいね!を獲得すればいいのか、また、一定の時間がどれくらいなのかは公表されていないため、明確な基準は分かりません。
いいね!が多ければ注目度の高い投稿として認識されることは確かなため、できる限り多くのいいね!が獲得できるような動画を制作しましょう。
まとめ
TikTok広告は、使い方によっては費用対効果が非常に高く、狙い通りのターゲットへのリーチに期待できます。
しかし、運用方法やクリエイティブの内容やクオリティによっては、効果の薄い広告となってしまうかもしれません。
より広告の効果を高めるために、目的や広告の種類を慎重に検討していきましょう。
ホテル運営に成功するためには、集客に成功して多くの売上を狙うだけでなく、運営効率の向上も重要です。
運営効率の向上は、広告媒体や費用の見直しだけでなく、設備や人件費の見直しでも効果が望めます。
セルフチェックインシステムの「maneKEY(マネキー)」を導入することで、フロント業務の無人化ができ、効率化に繋がります。興味のある方はぜひお問い合わせください。