かつて、ホテルの内線電話は主にフロントへの連絡やルームサービスの注文に使われていました。現代ではその役割が進化しており、スマートフォンやアプリの普及によって、多様な機能を持ち始めています。本記事では、内線電話の現代における活用法を探り、そのメリットや課題について詳しく解説します。
Contents
ホテル・旅館で導入されている内線電話とは
ホテルや旅館に設置されている内線電話。誰でも一度は見たことがあるのではないでしょうか。
内線電話があることで、ゲストは部屋を出ることなくフロントへの問い合わせ、ルームサービスの注文などをすることができます。
多くの場合、ホテルの部屋からフロントまでは距離があり、一度部屋に入った後にフロントへ戻るのは面倒です。
部屋に入ってから設備について聞きたいことがあったり、問題が起きたりした際、内線電話があればその場でフロントに問い合わせをすることができます。
ルームサービスを提供しているホテルでは、注文は内線電話を利用して行うことが多いでしょう。これにより、旅や仕事で疲れたゲストは部屋を出ることなく、くつろいだ状態で食事が届くのを待つことができます。
このように内線電話があることで、ゲストの負担を軽減し、日常から離れた特別で快適な宿泊体験を届けることが可能になるのです。
ホテルにおける内線電話のメリット
ホテル業務における内線電話には、ホテルスタッフとゲストの両方にさまざまな利点があります。それぞれの視点からそのメリットを見ていきましょう。
- スタッフのメリット
- ゲストのメリット
スタッフのメリット
スタッフのメリットとしてあげられるのが、業務効率の向上です。内線を使うことで、スタッフ間の連絡が迅速に行われ、効率的に業務を進めることができるからです。
例えば、清掃スタッフがフロントに連絡して部屋の準備が完了したことを報告する際に内線電話を使用します。これにより、フロントスタッフはすぐに次のゲストを案内できます。
内線電話は多くの場合、部屋からフロント、フロントから部屋にかける仕組みになっています。そのため、清掃スタッフが部屋からフロントに清掃終了の電話をかけることで、どの部屋の清掃が終わったのか一目瞭然になり、コミュニケーションがよりスムーズになるのです。
ゲストのメリット
ゲストのメリットとしてあげられるのは、利便性が高いことです。前述した通り、部屋に内線電話があることで、ゲストはフロントにすぐに問い合わせをすることができます。またルームサービスの注文も簡単です。いちいち部屋を出る必要がなく、非日常で快適な滞在をサポートします。電話一本で様々なサービスを利用できる点が大きな魅力です。
ホテル・旅館が抱える内線電話の課題
利便性の高い内線電話ですが、良い点ばかりではありません。ひとつずつ見ていきましょう。
- 維持管理の負担がある
- 利用頻度が低下している
維持管理の負担がある
一つ目の問題点は、維持管理の負担があることです。内線電話は頻繁に故障しやすく、メンテナンスや交換が必要です。部屋ひとつひとつに設置されている内線電話のメンテナンスや交換は思っているより多大なコストと時間がかかり、スタッフの業務負担が増える一因となります。
利用頻度が低下している
二つ目の問題は、内線電話の利用頻度が低下していることです。スマートフォンの普及により、多くの宿泊客は自分のデバイスを使ってフロントへの問い合わせ行う傾向にあります。その結果、内線電話の利用機会が減少しています。
ある調査によると、多くの宿泊客がスマートフォンを使ってフロントに連絡を取り、客室内に設置された内線電話の使用頻度が著しく減少していることが確認されています。
維持管理にコストや時間がかかる内線電話の利用頻度が下がってしまえば、管理コストに見合ったメリットが享受できません。
内線電話のスマホ化が進む
前述したような問題点を解決すべく、近年、ホテルや宿泊施設では内線電話のスマホ化が急速に進んでいます。これは宿泊体験をより快適にするための新しい流れです。
例えば部屋には内線電話の代わりにQRコードを設置し、それをゲスト自身のスマホで読み取ります。読み取ったリンクを開くと、フロントへの通話機能や、ルームサービスの注文機能、さらには個室露天風呂など館内施設の予約機能などが盛り込まれた専用ページに繋がり、ゲストはそのページから必要なサービスを受けることができます。
ゲストは自分のデバイス上で手軽にサービスを利用できるようになり、ホテルスタッフは受話をする手間が省けることでより効率的な対応が可能になります。
旅館やホテルの内線電話に関する統一された規定はありません。内線電話の利用方法や設置場所は施設ごとに異なり、法律や業界標準といった統一的なルールは存在しません。そのため、各ホテルは自分たちの運営方針に基づいて内線電話の使用法を決めることができます。その流れの中で、コスト削減や業務効率化、ゲストの利便性向上を目指し、内線電話をスマホ化する施設が増えているのです。
内線電話をスマホ化するメリットとデメリット
問題点の解決と新たなメリットのために増加する内線電話のスマホへの置き換え。では実際にそのメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。詳しく解説します。
- メリット
- デメリット
メリット
内線電話をスマホ化することで得られるメリットのひとつが、ゲストへのサービス向上が期待できることです。
例えば、アプリを通じてルームサービスを注文することができれば、注文内容を視覚的に確認しながら行ったり、チャット機能を利用してフロントにリアルタイムで問い合わせたりすることが可能になります。
またゲストがアプリでルームサービスを注文すれば、スタッフは受話する手間や時間が省け、同時にいくつもの注文を確認することが可能です。これにより業務効率が向上し、負担軽減に繋がります。
また内線電話を取りやめ、ゲスト自身のスマホを利用してもらうことで、設置・メンテナンスコストが不要になります。部屋数が多くなればなるほど、機器本体の設置費用やその後のメンテナンス費用はかさみます。内線電話の利用頻度が減少している近年だからこそ、ゲストのスマホを利用する方法に切り替えることがコスト削減の有効な手段になります。
デメリット
デメリットとしてあげられるのが、初期費用が高額であることです。
内線電話をスマホ化するためには、チャット機能やルームサービス注文機能など必要な機能を備えた専用ページやアプリの導入が必要になります。
近年はタビナカサービスとして様々なアプリ、サービスが展開されていますが、どのサービスを選んだとしても初期費用は避けて通れません。
また、すでに内線電話を設置して運営している場合には部屋から内線電話を撤去する費用も必要になります。
内線電話のスマホ化にはそれなりのコストが伴うため、導入前に十分な検討が必要です。
【まとめ】
本記事では、ホテルや旅館における内線電話の現状と、内線電話のスマホ化、そのメリットやデメリットについて紹介しました。内線電話はホテルにとって必要な設備のひとつですが、その形は時代に合わせてより経済的で有用なものへと変化し始めています。
この機会に内線電話の仕組みを見直し、現代のニーズに合った内線電話のスマホ化を検討しませんか?
内線電話のスマホ化に!タビナカサービス「maneREQ」
内線電話のスマホ化に適したサービスのひとつとしてご紹介したいのが、タビナカサービス「maneREQ」です。
部屋に設置したQRコードをゲストが読み取ることで、専用ページから様々なサービスを利用できます。
フロントとの内線電話機能はもちろん、チャット機能も完備されているため、ゲストは電話、チャットなど好きな手段でフロントスタッフとコミュニケーションを取ることができます。
またゲストが利用可能なサービスは施設管理者が自由に設定することができ、ルームサービスはもちろんアメニティの無料・有料の貸し出し、個室露天風呂やカラオケルームなど館内施設の予約機能を設定可能です。
その他、トップページではその日の館内トピックをお知らせしたり、施設の公式LINEと連携して友達登録を促したりなど、内線電話以上の機能をご用意。
必要な機能に絞ることで、課題となりがちな初期費用、ランニングコストを安く抑えています。
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