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ホテルを無人フロント化!無人ホテルのメリットと導入するべきシステム3選

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ホテル業界は今、新しい時代を迎えています。無人フロントの導入が急速に進んでいるのです。
経済の変動や技術の進歩により、ホテル業界では人件費削減や効率化が求められるようになりました。また、感染症対策としても非対面のサービスが望まれています。
こうした背景から、無人フロントの需要が高まっています。当記事では、無人フロント化のメリットや課題、そしてその解決方法について詳しく解説します。

ホテルの無人フロントとは


ホテルの無人フロントとは、チェックインやチェックアウトなどのフロント業務を無人化する仕組みのことです。従来の有人フロントは、スタッフがフロントでゲストを出迎え、チェックイン手続きや鍵の受け渡し、チェックアウト手続きなどを行います。無人フロントではこれらの業務をシステムなどを利用することで自動化し、フロント業務をスタッフを介さず行うことができるようにします。

無人フロントのメリット


ホテル業界における無人フロントの導入は、様々なメリットを提供しています。この記事では、それらの具体的なメリットについて詳しく解説していきます。

  • 人件費の削減、人材不足の解消が可能
  • 非対面を可能にすることで感染症対策に
  • 人為的ミスの減少が見込める
  • 運営効率が向上する

人件費の削減、人材不足の解消が可能

ホテルを無人フロント化することで、人件費を大幅に削減することができます。フロント業務に従事するスタッフを減らすことで、その分の給与や福利厚生関連の経費が不要になります。特に24時間対応が必要なフロント業務を無人化することで、3交代制なら実に3人分の人件費を節約できる点が大きな利点となります。また、フレキシブルなシフト管理が不要になり、労働時間外のコストも削減できるため、運営コストの大幅な削減が可能です。

また近年、ホテル業界では人材確保が難しくなっています。その背景には労働時間が不規則になりがちなシフト勤務制が主であることや、年中無休の営業形態であるが故の休みの取りにくさなどがあります。フロントを無人化すれば、ホテル運営に関わるスタッフの数を減らすことができ、人材不足の解消に繋がります。

非対面を可能にすることで感染症対策に

新型コロナウイルスの影響下で、人々は直接的な接触を避けることの重要性を認識しました。表面的には落ち着いてきているものの、ウイルスは完全にはなくなっておらず、非対面化による感染症対策は一定数のニーズがあります。無人フロントは、このニーズに応えるための理想的な解決策です。
例えばスマートチェックインシステムの導入でチェックイン、チェックアウトがスタッフを介さず行えるようになれば、スタッフ、ゲスト双方にとって不特定多数の人間との接触を避けることに繋がり、感染症対策になります。

人為的ミスの減少が見込める

無人フロント化のためのシステムの導入では、スタッフの人為的ミスを大幅に減少させることが期待できます。システムは一貫した動作を行い、人間の従業員が行う手作業によるミスを回避できるからです。
具体的には、チェックイン時におけるパスポート情報の入力ミスや予約の取り違えのような問題を防止することができます。例えば、ある旅行者がホテルに到着し、無人フロントでセルフチェックインを行う際、自動化システムは正確にパスポートの情報を読み取り、予約情報と照合します。これにより、従業員が誤って異なる部屋に案内したり、間違った情報を入力するリスクがなくなります。

運営効率が向上する

ホテルの無人フロント化によって、運営効率も向上します。
例えばひとりのスタッフがチェックイン業務を担当しているホテルでは、チェックインのための待ち時間が発生していました。しかしフロントを無人化しスマートチェックインシステムを複数台取り入れることで、チェックイン時の待ち時間を大幅に短縮することが可能になります。
一般的にスマートチェックインシステムは導入費用が高めでも運用コストは人件費より安いことが多いため、長い目で見るとスマートチェックインシステムを複数台導入することにより運営効率を向上させることが可能です。
またスマートチェックインシステムがチェックイン業務を担っている間に、ホテルスタッフは別の業務に従事することができます。
これにより勤務時間を有効に使うことができ、結果としてホテルの運営効率が向上します。

無人フロント化によるゲスト側のメリット


前節ではホテルの無人フロント化によるホテル側のメリットについて紹介しました。では、ゲストにとってのメリットはあるのでしょうか?
本節では無人フロント化によるゲスト側のメリットについて、ひとつずつ紹介します。

  • 深夜でもチェックインが可能に
  • チェックイン・チェックアウトの手間が減る

深夜でもチェックインが可能に

一つ目のメリットは、ゲストが深夜でもチェックイン可能になることです。スタッフが常駐しているホテルでは、人件費やシフト管理の都合上、フロントの対応時間が限られることが多いですが、無人フロントの場合、24時間対応のセルフチェックインシステムを利用することで、遅い時間の到着でも柔軟に対応できます。
例えば、飛行機の遅延や長距離移動で深夜に到着した場合でも、セルフチェックインシステムを使えば煩わしい手続きなしに即座にチェックインができます。スマートホンやタブレットを利用して事前に必要な情報を入力し、到着時にはQRコードや顔認証を使ってチェックインすることで、スムーズに宿泊手続きを完了できます。
このように無人フロントを導入することで、ゲストの利便性が大幅に向上し、深夜のチェックインがストレスフリーになります。特にインバウンド需要や仕事が終わった後に移動するビジネスパーソンにとって、このシステムは大きな利点となります。旅行のスケジュールに柔軟に対応できるため、より快適で自由な宿泊体験を提供できるでしょう。

チェックイン・チェックアウトの手間が減る

二つ目は、チェックイン・チェックアウトの手間が減ることです。従来のチェックイン・チェックアウト手続きには、フロントでの待ち時間や書類の記入が必要となり、時間がかかることが多いです。無人システムを利用することで、これらの手間を省くことができ、ゲストの快適さが向上します。
例えば、セルフチェックイン端末を使えば、宿泊客は予約番号を入力するだけで即座に鍵を受け取ることができます。また、チェックアウト時には自動精算システムを利用することで、フロントに並ぶ必要がなく、スムーズに手続きを完了できます。無人フロント化によって、チェックイン・チェックアウトの手間を減らし、ゲストの快適な宿泊体験をサポートします。

無人フロントのデメリットと課題


無人フロントは多くのメリットを提供する一方で、デメリットや課題も存在します。これらのデメリットを理解し、対策を講じることが、成功の鍵となります。ここでは、無人フロントが直面する主なデメリットと課題について詳しく解説し、それぞれの具体的な対策方法も併せて紹介します。

  • 初期費用・運用コストが高い
  • ホスピタリティを提供しづらい
  • トラブル時の対応が難しい

初期費用・運用コストが高い

無人フロント化のデメリットのひとつが、初期費用と運用コストの高さです。フロントを無人化するために必要なこととして、スマートチェックインの導入やスマートロックの導入などがあげられますが、これらの導入費用は決して安くはありません。一度導入すれば長期間使用可能ですが、最初の投資額が非常に大きいことが課題と言えます。
また運用にも一定の維持費が必要です。システムのメンテナンスやアップデート、セキュリティ対策、予期しないトラブル時の対応など、継続的な支出が発生するためです。導入と運用の両方で高額なコストがかかるため、総合的なコストの評価が必要です。無人フロント化する際には、初期費用だけでなく、長期的な運用コストを見据えた計画を立てましょう。
近年はスマートチェックインやスマートロックにも多種多様な種類があり、金額、機能などから自分にあったものを見つけることが可能です。まずは様々なサービスを比較検討してみてはいかがでしょうか。

ホスピタリティを提供しづらい

二つ目のデメリットは、ホスピタリティを提供しづらいことです。無人フロント化すると、チェックインやチェックアウト時にスタッフが直接対応することがなくなります。、これにより、スタッフの温かみを感じる機会や信頼感の構築機会が失われる可能性があります。これは特に顧客がトラブルや不安を感じた際に顕著です。例えば、チェックイン時に部屋の場所が分からない場合や、設備の使い方が分からない場合に、すぐにスタッフに聞くことができないため、顧客にとってストレスとなる可能性があります。また、直接的な対話がないため、おもてなしや心遣いが伝わりにくいこともあります。
このデメリットを解決するため、無人フロント化したホテルでは他の方法で顧客満足度を高める工夫が必要です。例えば24時間対応のリモートサポートを提供することで、顧客の不安を軽減し、信頼を築くことができます。さらに、館内案内の際にタブレットやスマートフォンを活用した詳細なガイドや、チャットボットを利用したリアルタイムでの質問対応を導入する方法も有効です。
顧客がホテルに求めるホスピタリティを維持しつつ、無人での効率的な運用を実現するためには、IT技術と人間らしい温かみを融合させた新しいアプローチが必要です。

トラブル時の対応が難しい

三つ目のデメリットは、トラブル時の対応が難しいことです。特に完全無人運営を行うホテルでは、トラブルが起きた時に対処できるスタッフがその場にいないことになります。特に無人環境では、問題が発生した際の対応が迅速でなければ、ゲストの満足度が著しく低下する可能性があり、トラブル時にどう対応するかは無人フロント化する上で必ず考えておかなければならない課題です。
この問題の解決方法には次のようなものがあります。
例えば、24時間対応のコールセンターを一緒に契約しておくことです。トラブルが起きた場合にはコールセンターに連絡できるようにしておけば、迅速な対応に繋がりゲストの不安を和らげることができます。
またスマートチェックインシステムやスマートロックなどの利用では、遠隔操作での問題解決方法を管理者が知っておくことも必要です。何かトラブルがあり、ゲストから連絡があった時に、遠隔操作での解決法を知っていればその場に向かう時間を必要とすることなく問題を解決できます。また、非常時には警備員が駆けつけるなどのバックアップ体制を用意しておくことで、いざという時の防犯に役立ちます。

無人フロント化するために導入するべきシステム3選


ここまで無人フロント化のメリットとデメリットを紹介してきましたが、実際に無人フロント化するには何をすればいいのでしょうか?
本節では、無人フロント化を可能にするための具体的な方法について詳しく解説します。

  • セルフチェックインシステムの導入
  • スマートロックの導入
  • 自動精算機の導入

セルフチェックインシステムの導入

ホテルのフロントを無人化するための鍵となるのが、セルフチェックインシステムの導入です。このシステムを取り入れることで、ゲストはスタッフが介入することなく自らチェックイン、チェックアウトを行うことができます。
セルフチェックインシステムにも様々な種類があります。
例えばゲストが事前に宿泊者情報を入力しておくことができるシステムを導入すれば、当日のチェックインで宿泊台帳の記入が不要となり、チェックイン時間を大幅に短縮することが可能です。
QRコードを用いたセルフチェックインシステムでは、QRコードをかざすだけでチェックインが開始でき、有人フロントよりもチェックイン時間を短縮できます。
また顔認証技術を用いたセルフチェックインシステムでは、法律によって定められた本人確認をシステムで自動化することが可能となり、チェックインの完全無人化が可能になります。
後述するスマートロックと連携できるセルフチェックインシステムであれば、チェックイン後に鍵の受け渡しをする必要もなくなります。
導入する際は運営するホテルのニーズにあったセルフチェックインシステムを選択しましょう。

スマートロックの導入

セルフチェックインの導入と併せて検討したいのが、スマートロックの導入です。スマートロックを導入すれば、ゲストは物理的な鍵を使わずにスマートフォンやコードでの入室が可能になり、鍵の受け渡しが不要になります。
また導入するセルフチェックインシステムと連携可能なスマートロックを選択すれば、チェックインと同時にゲストのスマホ上での鍵操作や事前に送付したコードの利用が可能となるため、管理側の作業負担を軽減できます。

自動精算機の導入

多くのホテルでは事前精算が主流ですが、延泊などで追加料金が発生する場合もあることでしょう。また予約なしでの宿泊を受けている場合や、最近増えている宿泊以外でのホテル利用に併せたデイユースプランを用意している場合など、まだまだフロントで精算する需要というのは存在します。
自動精算機を導入すれば、そんな当日精算を自動化、無人化することが可能です。

例えば、ホテル業務が最も忙しいチェックアウト時間帯でも、自動精算機を設置していることで、ゲストがスムーズに精算を終わらせることができます。これによりフロントスタッフの業務負担が軽減され、他の業務に集中できる時間が増えるのです。さらに、精算業務にスタッフが関わらないことで、ヒューマンエラーの減少も期待できます。

また、混雑する時間帯でもスムーズに精算、チェックアウトができるため、ゲストを大幅に待たせることがなくなり、顧客満足度の向上に繋がります。

ホテルを無人フロント化!まとめ


ホテルを無人フロント化するメリットとデメリット、さらに導入するべきシステム3つを紹介しました。
無人フロント化は、人材不足の解消、人件費などコストの削減、さらには運営効率の向上など、ホテル業界を取り巻く課題を解決することができます。
同時に、ゲストのチェックイン時間を短縮し、手間を省くなど、近未来的でスマートな宿泊体験の提供を可能にします。

費用面やホスピタリティ、トラブル対応など課題はありますが、それに対する解決策も様々なホテルが実際に導入、実施することにより確立されてきています。
課題を解決できるようなセルフチェックインシステムや、コールセンターサービス、セキュリティサービスなど、必要とされる新たなサービスも始まっています。

またホテルの無人フロント化だけでなく、スーパーやコンビニのレジ、病院の会計など多様な場所での自動化が進むことで、無人化・自動化に対するゲストの心理的ハードルが下がっています。数年前よりも確実に、無人化に対するデメリットよりもメリットに焦点があたりやすくなっていると言えるでしょう。

ホテルの無人フロント化は、以前より各段にはじめやすい環境と言えます。
この機会にぜひ、検討してみるのはいかがでしょうか。

セルフチェックインシステム「maneKEY」のご紹介


セルフチェックインシステム「maneKEY」は、ホテル・民泊の完全無人運営が可能なセルフチェックインシステムです。

QRコードを使ったチェックイン、AI認証による本人確認が特徴で、スマートロック連携で鍵の受け渡しを不要にすれば無人フロント化が可能になります。

またゲストは事前に宿泊者情報を入力することができ、チェックイン時間を短縮。
入力された宿泊者情報はクラウド管理されるため、紙での宿泊台帳の管理が不要になりコスト削減に寄与します。

自動精算機「PayCube」連携では現地での無人決済も可能となるため、当日決済があるホテルでも安心して無人フロント化することができます。

全国に150施設以上導入されている実績のあるチェックインシステムで、基本的な機能に絞って提供することで導入時に課題となりがちな初期費用やランニングコストを抑えています

無人フロント化を考えている方は、ぜひ一度お問合せください。